作品について16
私は空間に興味がある。
鑑賞していて、異空間を体感できる作品が好きだ。
空間自体を変化させる作品をつくりたい。
作品という異空間の中に入り込んで、どこまでも遠くにいきたい。
思考しながら、景色を見て歩く時間が好きだ。
空の広さやビルの大きさ、足下の小さな空間。
歩きながら、視点はあちこちに移動する。
感覚や空気感、光、空間の広がりを、ひとつひとつ心にインプットしている。
集めた感覚のかけらを、ひとつひとつ作品の中に閉じ込める。
永遠に、作品の中で感覚が生き続けられるように。
作品を通して、記憶の集大成をつくり上げていくかのように。
小さい頃から、いつも遠くを見ていると周りの人から言われることが多かった。
どこまでも続く空を見ていると世界中とつながっている感じがして、今でもわくわくする。
海外で、もう一度挑戦してみたい。
一度目に滞在した時は、環境に慣れることで精一杯だった。
あと一歩のところで、冒険に踏み切ることができなかった。
考え方も甘かったし、行動力が足りなかった。
だから、リベンジしたい。
今の自分だったら、どこでも挑戦できる強さは持っていると思うから。
実現するには、世界情勢の不安さや金銭面の問題等、いろいろ考えないといけないことは多い。
ちゃんと通用するだけの作品の技術を身につけておかなければ、勝負の土俵にすら上がれない。
一番大切なことは、今いる場所で力を蓄えておくことだな。
まずは、今いる場所で成果を出さないといけないな。
どれだけ果てしなく遠くても、一歩一歩進めば少しは近づけるはず。
今の自分ができることをしよう。
継続は力だ。
自力で、自由への道を少しずつ切り開こう。