制作について4

私は感覚を大切にして制作している。

思考に関しても、どちらかといえば論理的より感覚的だといえる。

今の現代美術の世界では、論理的に説明することを求められる機会が多いように思う。

口ベタで不器用な生き方しかできない自分にとっては、いろいろ悩んだり迷うことも多い。

正直に作品について語ることはできるが、それが納得されるような論理性を含めているかどうかはわからない。

最初から答えを知った状態で制作するスタイルではなく、

どちらかというと私は制作の中で答えを探し、見つけるスタイルだと思っている。

美術は学問だという言葉があることは知っている。

ただ、いろんな作品を見ていて思ったことは、

現代美術以外の作品がもっとあってもいいんじゃないかなと思っている。

時代が過ぎれば、今の現代美術のカテゴリーも時代の一部になっているだろう。

そう考えると、自分が表現したいことを優先すべきかもと思えてくる。

もちろん、昔の絵画表現を続けるだけでなく、新しい表現方法も大切だと思うし、進化も必要だと思っている。

人それぞれ向き不向きがあるし、合う表現方法も様々だ。

私は生命力を主とした作品で勝負したい。

こういう作品が今あってもいいんじゃないか、逆に新鮮だと感じられるくらいの作品を制作できるようになりたい。

絵は小さい頃からどんな時でも味方だったし、一番好きなものでもあるし、大切なものだ。

自分が望む世界を作品を通して見たいし、空間全体を作品で変えたい。

後悔しないよう、今自分ができる力をすべて出し切ろう。

自分の持っている力を全部出し切っても何も評価されなかったら、その時はその時だ。

今は自分が納得する作品を制作することが第一だ。